「任意整理」
とは、裁判手続を行わないで、各債権者(貸金業者など)と個別に交渉して、支払額や支払方法について和解をする方法です。
 具体的には、おおむね下記の流れで解決をしていきます。


受任通知
司法書士が、債権者に「受任通知」を出します。
 債権者に司法書士が関与したことを伝えて(受任通知)、債権者に取引履歴(依頼者と債権者との借り入れや返済などの取引の記録)の提供を求めます。
 また、債権者が貸金業者の場合、その貸金業者は司法書士からの「受任通知」を受け取った時点で、依頼者に対する返済の督促をストップします。

債権額の確定
司法書士は、債権者から取引履歴の開示を受け、これをもとに債権額を確定します。
 債権者が貸金業者で、いわゆるグレーゾーン金利で貸し付けをしていた場合、司法書士は取引履歴をもとに、これを利息制限法に定める利率(元本10万円未満は年20%、10万円以上は年18%、100万円以上は年15%)に引き直して債権額の再計算(多く払いすぎた利息を元本に充当して計算)をします。【グレーゾーン金利については、こちら】
 再計算をした結果、債権額がマイナスになる場合があります。この場合は、払いすぎた利息を取り返す手続【過払金返還請求手続】をとります。

和解交渉
司法書士は、2.で出した債権額とお客様の資産状況・支払能力等をもとに、債権者と支払額や支払方法について交渉をします。

債権者によりますが、下記の内容で合意に達することが多いです。
・支払総額は、最終取引日時点の元本の額とする。
・和解後の利息は発生させない。
・分割で支払う場合、返済期間は3〜4年以内。
和解契約
交渉が合意に達したら、司法書士と債権者とで和解書を交わします。
終了
費用等精算をして、返済計画書と和解書を依頼者にお渡しします。

 

 裁判所を通さないで、個別に交渉する手続なので、比較的スピーディーかつ柔軟な解決がはかれ、早ければ2、3か月で解決ができます。
 反面、債権者の合意が必要な手続ですので、利息制限法利率による引き直し計算ができる場合を除き、破産手続や民事再生手続に比べ、大幅な債務カットは難しいです。
 ある程度返済能力がある方、利息制限法利率による引き直し計算により債権額の大幅な減少が望める方には適した解決方法です。


費用
1件につき 基本報酬:31,500円(税込)
 ※当事務所では、いわゆる減額報酬は頂いておりません。
過払金が発生した場合、回収した過払金の額の20%を成功報酬として頂きます。
この他に、印紙代などの実費がかかります。

<減額報酬>
債権者側が提示した債権額と和解により確定した債権額との差額分(債権額が減額した分)に応じた成功報酬のこと。